高齢の母の認知症対策・資産承継対策(受益者連続型)をしたケース
ご相談内容
相談者の義理の母は、夫が亡くなって以降、郊外に自宅土地建物と田畑を持ち、1人で農業を営んでいました。
ところが、近年、足が不自由となり、農業はできなくなってしまいました。
また、義理の母には、相談者の妻である長女を筆頭に3人の子がいますが、いずれも既に結婚し、それぞれが家庭を持ち、生活を営んでいます。
そのため、誰も実家を継いで農業を続けたいという方はいませんでした。
ただ、相談者の妻である長女が、実家をなくしてしまうのは残念に思い、実家を残しつつ、農地は相続の際に相続放棄することを意図して、民事信託の利用を希望されました。
解決策
相談者は民事信託についてすでに本で勉強しておられ、また、相談者の妻の兄弟からも民事信託について同意や協力が得られる見込みが立ちました。
そこで、当職が受任し、相談者の原案をもとに、受益者連続型の民事信託を組成することになりました。
結果
信託契約公正証書の作成、地方銀行での信託専用口座の開設、信託に関する登記も円滑にできました。
そのほか、当事務所作成の受託者マニュアルも提供させていただきました。
また、当職も信託監督人として関与させていただくことになったほか、受託者として活動するにあたり、参考となる本の紹介もさせていただきました。
この記事を担当した執筆者

福島いなほ法律事務所
佐藤 初美
- 保有資格
- 弁護士・家族信託専門士・ファイナンシャルプランナー(AFP)・介護職員初任者研修修了
- 専門分野
- 債務整理・相続・遺言・家族信託・成年後見・その他
- 経歴